【YouTuberが経費にできるもの・できないものまとめ|節税対策と判断基準を徹底解説】

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YouTubeで収益を上げるようになると、避けては通れないのが「経費処理」の問題です。特に副業YouTuberや個人事業主として活動している方にとっては、どの支出が経費として認められ、どの支出が対象外なのかを正しく理解することが節税の鍵となります。

この記事では、YouTuberが経費として計上できる具体的な支出項目と、経費にできない支出の明確な境界線、判断に迷うグレーゾーンの扱い、さらには経費処理に関する実務的なポイントまでを、初心者にもわかりやすく解説します。収益を無駄なく活用し、効率よく節税するために、ぜひ参考にしてください。


1. 経費として認められる基本的な支出一覧

撮影機材・編集機材・周辺機器

・パソコン(動画編集用として購入したもの)
・ビデオカメラ、スマホ用スタビライザー、アクションカメラ
・照明機材、三脚、グリーンバック、マイク、ジンバルなど
・USBメモリや外付けHDD、SDカードなどの記録メディア

ソフトウェア・アプリ・クラウドサービス

・動画編集ソフト(Adobe Premiere Pro、Final Cut Pro、DaVinci Resolveなど)
・サムネイル作成や写真加工ソフト(Photoshop、Canva Proなど)
・Google Drive、Dropboxなどのクラウドストレージ利用料
・BGMや効果音のサブスクリプション費用(Artlist、Audiostockなど)

通信インフラ・自宅環境

・インターネット回線の月額料金(按分が必要)
・スマートフォンの通信費(業務利用割合に応じて)
・電気代やガス代、水道光熱費(動画撮影・編集環境に使用していれば一部経費)
・家賃(自宅の一部を作業部屋として使用している場合)

撮影・取材などの外出費用

・取材やロケ撮影の交通費(電車代、高速代、ガソリン代)
・駐車場代、レンタカー代
・宿泊費(遠方取材など必要性が認められる場合)
・同行者との業務上の飲食費(領収書・記録が必要)

コンテンツ制作のための小道具・消耗品

・動画に使用した衣装やメイク用品(使用実態の記録が必要)
・文房具や印刷物など、制作作業に必要な消耗品
・背景用の装飾アイテム(撮影内容と関連性があれば)


2. 経費にできない支出・プライベートとの明確な線引き

完全に私的な目的での支出

・家族旅行や趣味のための道具購入
・美容院代、エステ、ネイルなど私的な外見ケア費用
・私的なプレゼントや交際費(業務と関連性がない場合)

証明しにくい支出・関連性が薄いもの

・動画に一切登場していない商品やサービス
・「なんとなく使った」支出(合理的な説明ができないもの)
・領収書や使用履歴が残っていない出費

税務調査で否認されやすい事例

・高級ブランドの私服(業務用としての必然性を説明できないと否認)
・高額な会食費(明確なビジネス目的がない場合)
・家族への給与(業務実態・契約・給与支払い記録が必要)

「業務目的」として認められるには根拠が必須

・支出の背景・目的・使用頻度などの説明責任がある
・不明瞭なものは最初から経費にしないほうが安全


3. グレーゾーンの支出と按分計算の実務例

支出項目経費になる可能性注意点と処理の仕方
家賃・光熱費自宅兼作業場であれば按分可使用面積や時間をもとに合理的な按分比率を設定する
スマホ代業務利用分は経費通話・通信の利用履歴を記録しておくと安心
衣装・メイク代動画で使用すれば一部可撮影内容とリンクしていることを説明できることが重要
飲食費打ち合わせ・企画会議など誰と何のための食事かを記録、常識的な金額内に抑える
車両維持費ロケ移動が主用途なら可業務での使用頻度が高いことを走行記録で示す

按分処理で気をつけたいポイント

・「合理性」が最大のポイント。主観ではなく客観的な基準が求められる
・使用時間や部屋面積、走行距離などで算出するのが一般的
・日報や活動記録を残しておくと証拠になる

グレー支出こそ細かく記録

・支出日時、用途、場所、目的、対象などをノート・アプリにメモ
・領収書は紙でもPDFでもよいが、必ず保存


4. 経費処理を正しく行うための実践アドバイス

「記録」と「証拠」がすべての基本

・レシート、領収書、メール記録、契約書などはすべて保管
・できれば支出ごとに写真や動画で実際の使用シーンを残す

会計ソフトで効率化を図ろう

・クラウド会計(freeeやマネーフォワードなど)が便利
・自動仕訳、銀行連携、レシート撮影による自動入力などの機能を活用

定期的な処理でミスを防ぐ

・毎月1回は経費整理・確認を行う習慣をつける
・年末にまとめて処理するとミス・漏れ・証拠紛失が増える

税理士との連携で安心感を得る

・不安な支出がある場合は事前に税理士へ相談
・確定申告代行だけでなく、節税の提案や記帳代行も依頼可能


5. YouTuberが知っておくべき経費処理の要点まとめ

経費になる条件は「業務と明確な関連があること」

・収益化している活動に必要な支出は原則として経費対象
・ただしプライベートとの線引きと記録が不可欠

経費にするには説明責任が伴う

・税務署は「証拠書類」「使用記録」「合理的な説明」を求めてくる
・曖昧な支出や過度な按分は、調査時に否認されるリスクが高い

日々の習慣で差がつく

・記録・保存・仕訳は「面倒くさがらない」ことが節税の第一歩
・1年後の自分が楽になるよう、今から始めるのが得策

まずはシンプルに、確実に

・経費処理初心者は、明らかに業務に必要なものからスタート
・グレーなものや按分が必要なものは、知識がついてから対応


YouTube活動が軌道に乗るにつれ、経費処理の重要性は増していきます。正しく計上すれば税負担を軽減できる一方で、誤った処理はリスクにもつながります。だからこそ、「何を経費にできるか」を明確に理解し、しっかりと記録・管理することが成功への近道です。

節税もビジネスの一部。賢く経費を活用して、収益の最大化を図りましょう。

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